スタートアップ 中小企業 戦略

【実践編】戦略実行/目標を実現するための組織構造とは

今回は戦略実行・目標実現するために重要な組織構造(実践編)ということで、会社の組織構造を決める際に、どんな検討を行うのか、組織構造を移行する際に重要な論点は何なのかということを説明いたします。基礎編をお読みいただいた方は、既にお分かりかと思いますが、組織構造にはいくつかの種類が存在し、その中から自分の会社に一番適した組織構造を選ぶ必要があります。この検討を疎かにすると、ビジネスの効率・成果に悪影響を及ぼしかねません! 今回、この記事をお読みいただい方には、以下のメリットをお届けできます。

メモ

  • 自分の会社に合った組織構造の検討方法・選び方が分かる
  • 組織構造を移行する際に、特に検討が必要な論点が分かる

では早速ですが、組織構造についての説明を行います。実践編では以下のポイントについてご説明いたします。

ポイント

  1. ビジネスの成長を助ける! 組織構造の検討方法
  2. 組織構造を移行する際に重要な論点:権限と責任

1.ビジネスの成長を助ける! 組織構造の検討方法

会社に適した組織構造の検討方法ですが、方法自体は超シンプルです。組織構造の種類別にメリット・デメリットを整理し、比較したうえで、一番良いと思われる組織構造を選べばいいのです。「え? それだけでいいの? 基礎編読んでればできるじゃん!」と思われる方もいると思います。しかし、基礎編だけでは比較検討の材料不足です。新たに比較検討の切り口を設定する必要があります。比較検討の切り口ですが、いろいろあると思いますし、会社の事情によっても、使用すべき切り口は異なるかと思います。今回は、個人的に汎用性が高いと思っている切り口を紹介します。

皆さん、会社にとって重要なファクターって何だと思いますか? これもいろんな意見があると思います。従業員と言う人もいれば、顧客と言う人など、様々かとは思います。要するに、いろいろ重要なファクターがあるため、MECE(漏れなくだぶりなく)に比較検討の切り口を設定することが重要なのです。「1番重要なファクターだけ気にすればいい!」というほど、ビジネスはシンプルではありません。

汎用的な切り口の例ですが、

ポイント

  • 戦略との整合性
  • ステークホルダーへの影響
  • 会社特有の個別観点

 

以上の3つを用いる方法が挙げられます。更に、これらの切り口をブレークダウンして、各組織構造のメリット・デメリットを整理することで、より効果的・精度の高い検討が行えると思います。

戦略との整合性では、自社の中期経営計画や事業計画等の方針にどれだけマッチするか、また競合他社はどのような戦略の基、どのような組織構造を採用しているのかを整理してください。競合他社を分析するメリットは、目標とする競合他社がある場合は真似ができる、良い部分を取り入れることができることです。「人の真似はしたくない!」という人もいるかとは思いますが、それで自社が何かしらのデメリットを受ける可能性があるのなら、躊躇なく真似した方がいいです。

ステークホルダーへの影響では、ステークホルダーをブレークダウンする必要があります。例えば、株主、顧客、従業員とブレークダウンすることができます。またもう更に1段階ブレークダウンしたうえで、比較検討を行うと、より有用な情報が手に入れられます。例えば、従業員を、経営陣、一般従業員、将来の従業員(内定者等)と、ブレークダウンすることができますね。このようにステークホルダーをブレークダウンしたうえで、各組織構造案を導入した場合、彼らにどのような影響を与えるのか、メリット・デメリットを整理します。

会社特有の個別観点ですが、戦略との整合性、ステークホルダーへの影響以外に検討したい論点です。これは、会社によって様々なので、皆さんで考えてみてください。私が経験した組織再編プロジェクトでは、現経営陣と将来の経営陣(幹部候補)に、重要視している論点について個別にヒアリングを行いました。たまに意外性のある意見が出てくるのが面白かったですが、守秘義務の関係でここではお伝え出来ないのが残念です。

以上が、組織構造の検討方法になります。意外と簡単だったではないでしょうか? 方法論自体は簡単なのですが、この方法論に基づいて情報を整理するのには、それなりの時間がかかります。しかし、ここの情報整理がしっかりとできれば、会社に最適な組織構造を選べること間違いなしです! 折れずに最後まで頑張って情報収集・検討を行っていただけると幸いです。

2.組織構造を移行する際に重要な論点:権限と責任

通常、組織構造を移行する際は、会社のバリューチェーン別や機能別に影響を分析し、移行後の組織構造を前提とした検討・体制/仕組み構築を行います。バリューチェーンや機能別に検討を行えば、MECE(漏れなくダブりなく)にビジネスへの影響を検討することができます。要するに、組織構造を移行する際は会社全体の機能を見直す必要があるということです。

この際、1番重要な論点は役員配置と責任/権限です。何故、役員配置が重要かというと、組織構造の移行は役員の合意が取れなければ、実行が難しいからです。組織構造を変えることで、役員の数の増減が発生するかと思いますが、役員の数が減る場合はデリケートな問題になるので、注意いただきたいです。同様に、各部署にどのような責任/権限を与えるのかを検討・設計することも重要です。要するに新しい組織構造の基、各部署で各職階の人がどのような目標達成・責任負担を求められるのか、そして、そのためにはどのような権限を与えるのが一番効果的なのかということを検討する必要があるのです。これが決まらないと、従業員は自分が何をしなければいけないのか、何ができるのかは分からないという話になります。特に事業部制組織やマトリックス組織は権限委譲を積極的に行う組織構造なので、超重要な検討論点になります。

組織構造の移行は、従業員に大きな影響を与えるため、負の影響が出ないように、出る可能性があるのであればどう防ぐのかを事前に考えてください。

  • この記事を書いた人

Orange

コンサルティングファームや銀行で勤務した経験があり、戦略やファイナンス領域にに強みを持つ。大企業の新規事業立ち上げ、ベンチャー企業のIPO等、様々な状況下での事業計画策定、PMIにおける組織再編、予算編成・業績管理の高度化・効率化などの実績をもつ。

-スタートアップ, 中小企業, 戦略
-

Copyright© rebirth , 2020 All Rights Reserved.