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OODAループ入門 (2/2) - 爆速意思決定でVUCAの時代をサバイブする

はじめに

前回,下の図を用いてOODAループの全体像をご紹介しました。

今回は,

ポイント

  • なぜこのOODAループがビジネス界の話題で最近よく聞かれるようになっているのか
  • PDCAサイクルと何が違うのか

について解説していきます。

VUCAの時代におけるビジネスの成功は機動力がすべて

※ VUCA: Volatility (不安定性) , Uncertainty (不確実性), Complexity (複雑性),  Ambiguity (あいまい性) の頭文字をとった造語

OODAループは戦闘機のパイロットの状況判断モデルが発祥であることからもわかる通り,外部環境が目まぐるしく変化する状況下で真価を発揮します

日本のビジネス環境をPEST分析のフレームワークで整理してみましょう。

P ナショナリズム台頭,米中対立,…

E  シェアリングエコノミーの急成長,化石燃料へのダイベストメント,...

S  COVID-19の常態化,格差拡大,人口減,...

T 情報通信技術・AIの発達,...

分析としては非常にナンセンスですが,この分析から「日本のビジネス環境の行く末は何もわからない」ということがわかるのではないでしょうか。

企業の経営判断にOODAループを取り入れる理由がここにあります。

 

OODAループを高速で回せる企業であれば,短期間のうちにマーケットを観察,情勢を判断,施策の実行ができるので,このようなVUCAの環境下でも急激な変化に適切に対応することができます

しかし,OODAループを導入できていない企業の場合,指数関数的な変化に適切に対応することができず,

入念に行った市場分析をもとに練り上げた計画に沿ってサービスを形にしていったものの,いざリリースの段になってみると破壊的イノベーションによってマーケットそのものがなくなっていた

などという悲劇が冗談では済まなくなることさえ考えられます。

PDCAサイクルとの違い

よく比較対象として挙げられる概念にPDCAサイクルがあります。

経営戦略においてPDCAを回す,ということを重要視している論説も多いです。

しかしながら,PDCAサイクルは定型業務の改善などには効果を発揮するものの,敏捷性が求められるVUCA下の経営戦略策定と実行にはPDCAの考え方はなじみません

ただし,成功を収めている企業の代表がPDCAサイクルの重要性を説いているケースがありますが,これはOODAループとほぼ同様の考え方を採用しているのに,それを慣例的にPDCAサイクルと呼んでいることがほとんどです。

そのような事例を額面通りに受け取って,正統派のPDCAを経営に実装してしまうと,先ほど挙げた例のようなことが起こりかねません。

昨今,PDCAサイクルはもう古いフレームワークで,これからはOODAループの時代だ,というような刺激的な主張が散見されますが,OODAループとPDCAサイクルは,そもそも対象とする課題が異なるもので,一方がもう一方より劣っているとか優れているとかいう議論自体が不適切である,ということを理解していただきたいです。

OODAループとPDCAサイクルの違いについては,別の記事でさらに掘り下げたいと思います。

まとめ

今回は,OODAループが最近よく聞かれるようになった理由が,現代の予測困難なビジネス環境での有効性が認識されてきたからであるということを書きました。

しかし,このOODAループは一朝一夕に組織に導入できるものではありません。そもそもが空軍パイロットという個人の意思決定に関するモデルですから,組織に導入するのは一筋縄ではいかないことはご想像に難くないでしょう。

次回は,OODAループを高速で回す組織になるためにはどのような条件を満たす必要があるかについて解説していきたいと思います。

 

今後もOODAループに関する記事を順次公開していく予定です。

  • この記事を書いた人

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大手エンジニアリング会社にて、プロジェクトマネジメント業務に従事。プロジェクトの全体設計や品質管理に強みを持つ。海外駐在、大規模プロジェクトのマネジメントなどの実績を持つ。

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