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IPOを目指す会社は必見! IPOに向けた基礎知識

今回はIPOに向けた基礎知識ということで、IPOの概要について、皆さんにお伝えしたいと思います。そもそもIPOって何か皆さんご存じですか? Initial Public Offeringの略で、株式を市場に売り出し、流通させることで、誰でも自由に売買できるようにすることです。

IPOと聞くと、「一攫千金!」とか、「漢のロマン!」みたいなイメージをお持ちの方が多いかとは思いますが、実際にIPOを実現するのはとても大変ですし、長い期間を要します。しかし、IPOを実現することで、経営者は多くのメリット(一部デメリットも)を享受することができます! なので、IPOを目指している方は最後まで諦めずにやり抜いていただきたいです。

今回の記事を読んでいただいた方には、以下のようなメリットがあります。

メモ

  • IPOのメリット・デメリットを理解し、IPOをするか否か判断できるようになる
  • IPOを実現するまでのスケジュール・タスクを理解できる

「IPOを目指すべきか悩むー」といった人や、「IPOに興味はあるけど、どんなことをすればいいのか分からない」といった人におすすめです! そんな皆さんに今回は以下のポイントについてお伝えいたします。

  1. 単純明快! IPOのメリット・デメリット
  2. 意外と時間がかかる! IPO実現までの道のり
  3. IPOを実現するために乗り越える必要のある壁

1.単純明快! IPOのメリット・デメリット

IPOと聞くと、アメリカンドリームのようなものイメージしがちかと思います。確かにアメリカンドリームではあります。日本で数十~数百億円規模のお金を個人で稼ぐには、IPOもしくは会社の売却(M&A)が一番手っ取り早いかと思います。当然、そうなるまで会社を成長させるのはとても大変ですが。

しかし、皆さんにここで注意いただきたいのは、IPOはメリットだけでなく、デメリットも存在するということです。IPO前後では経営の在り方が大きく変わることでしょう。そのため、IPOを目指すか否かの判断は、IPOのメリット・デメリットを吟味したうえで決定する必要があります。

上記のIPOのメリット・デメリットの概要を記載しております。その中でも特筆すべきメリット・デメリットについて補足説明いたします。

まず、IPOのメリットとして特筆すべき項目は、会社の知名度/信頼度が上がること・資金調達能力が向上すること・創業者/創業メンバーは莫大な利益を得られることです。要するに、IPOを実現することで、会社の知名度/信頼度が上がり、資金調達も容易になるうえ、優秀な人材の確保も容易になります。また、融資以外にも新株発行を行うことで、融資ではない形での資金調達が可能になります(リスクはありますが)。また、創業者/創業メンバーは主有している株式を市場に売却することで、莫大な売却益を得ることができます! やはり夢がありますね!

一方、IPOのデメリットは、IPO準備費用/維持費用が発生すること・情報開示義務を負うこと・株主対応が必要になること等が挙げられます。IPOを実現・維持するためにはそれなりの費用がかかるということを覚えておいてください。また、IPOしたからには、非上場時には不要だった情報開示を行う必要性(労力・コスト)が生じます。同様に、株主の意向を無視した経営を続けていると、最悪のケースとして経営権を奪われる可能性があるため、株主対策を行う必要性が生じます。個人的に経営者が一番リスクとして感じるのは株主対応の部分ではないでしょうか。気付いたら会社を乗っ取られていたという、よく映画やドラマにありそうな話ですね。

これらのメリット・デメリットを把握してみて、皆さんはどう思われたでしょうか。「デメリットは承知の上で、絶対上場する!」とか、「株主対応を一緒に考えられる優秀なCFOを雇いたい!」とか、いろんな考えが出てきたこと思います。あくまでIPOするか否かは、経営者の方次第です! 少しでもその判断の材料の足しになることができていれば、幸いです!

2.意外と時間がかかる! IPO実現までの道のり

IPOを実現するにあたって、最低でもどの程度の期間が必要になるか、皆さんご存じですか? 最短で2年半~3年と言われていますが、これはかなりタイトなスケジュールで頑張ったケースです。通常は3年半程度かかると思っていただいて構わないでしょう。2019年の春ごろ、「東京オリンピックまでにIPOしたいんだけど」と言った相談を受けたことがあります。答えはもう皆さんお分かりかと思いますが、「100%無理!」です。そもそも申請期(上場する期)の前期・前々期の監査証明や、前期1年間のIPOの要件を満たした経営管理体制の運営実績が必要になります。こういった制約があるので、どんなに早くても2年半~3年の期間を見込む必要があるのです。

上記のスライドで、時期別にどのようなことをIPOに向けて実施する必要があるのか、整理してあります。ここで、皆さんに覚えていただきたいのは、IPOに向けて、経営管理体制の整備・申告書類の作成・資本政策の実施が必要不可欠だということです。経営管理体制の整備では、事業計画・予算の整備、内部統制の整備、会計制度の整備等が求められます。また、資本政策では、株主構成や資金調達について検討を行う必要があります。特に資本政策はファイナンス色が強い部分なので、専門家の知識が必要になるでしょう。

蛇足ですが、IPOを実現するまでには、証券会社・監査法人・ファンド・信託銀行等、様々なメンバーとコンタクトを密に取りながら、検討・準備を進める必要があるということも覚えておいてください。

3.IPOを実現するために乗り越える必要のある壁

そもそも証券取引所って、いろんな種類があることをご存じでしょうか。まずは主要な証券取引所がIPO時に求める要件について説明します。

首都圏の会社を想定した場合、IPOする証券取引所は、東証一部・二部、マザーズ、JASDAQの何れかでしょう。また、中小企業・ベンチャー企業を想定すると、東証二部・マザーズ・JASDAQの何れかでIPOするでしょう。尚、東証一部には名だたる大企業しか存在しません。

これらの証券取引所は、IPOの資産時に、時価総額・純資産・利益といったものをIPOの要件として求めます。これらの要件を満たさなければIPOを実現することは叶わないのです。特に時価総額は、予測が難しく、IPO後の業績見通しが良好となるタイミングを見計らって、事前にIPO準備に取り掛かる必要があります。「このタイミングを判断するのが難しい」といった、経営者の声を聞いたことがあります。

尚、上記のスライドで挙げている要件も主要な要件に過ぎないので、他にも色々IPOの要件はあります。

以上で、本日の説明を終わらせていただきたいと思います。ご精読ありがとうございました!

  • この記事を書いた人

Orange

コンサルティングファームや銀行で勤務した経験があり、戦略やファイナンス領域にに強みを持つ。大企業の新規事業立ち上げ、ベンチャー企業のIPO等、様々な状況下での事業計画策定、PMIにおける組織再編、予算編成・業績管理の高度化・効率化などの実績をもつ。

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