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投資家や銀行員の気持ちが分かる! 財務分析基礎

投資家や銀行員がどのような指標を用いて会社の分析を行うのかについて、説明します。いわゆる財務分析という手法を用いて、投資家や銀行員は会社の分析を行うのですが、財務分析を理解することで、投資家や銀行員の気持ちが分かるようになります。では、早速ですが本日のポイント(目次)に移らせていただきます。

経営者の必須スキル! 財務分析とは?

財務分析では、財務情報を基に、会社の収益性・安全性・効率性・成長性といった観点から会社の分析・評価を行います。どの視点の切り口が一番重要か決めることは難しく、どの指標も同じくらい重要です。そのため、財務分析を行う際は、これら4つの視点での分析を行うよう、心がけてください。どれか1つでも欠けてしまうと、会社の状況を完璧に把握することはできません。

収益性が分かる指標:営業利益率・EBITDA

収益性の財務分析では、投資家重視する一つの要素である、「どれだけ利益・キャッシュを稼げているのか」について、分析します。その際に用いる代表的な指標は、営業利益率・EBITDAマージンです。よく業界平均や競合他社と比較すること多い指標です。

ここで覚えていただきたい点は、収益性の指標の計算方法と、これらの指標を基に投資家と銀行員がどのようなことを考えるのかという点です。

参考

  • 営業利益率=営業利益÷売上高
  • EBITDAマージン=(営業利益+減価償却費)÷売上高

営業利益率・EBITDAマージンが低いと、利益・キャッシュが稼げていない会社ということになるので、投資家や銀行員はいつ赤字になってもおかしくないという印象を受けます。当然、投資や融資には消極的になりますね。これらの指標が悪化している場合は、投資家や銀行員に論理的に理由を説明する必要があります。そして、その理由は一過性のものなのか、今後も継続するものなのかを明確にする必要があります。当然、後者の場合は問題があるということなので、改善策を検討・実行しましょう。

安全性が分かる指標:自己資本比率・流動比率

安全性の財務分析では、銀行が融資をしても問題ないか検討する際に重要な指標、「つまり会社が潰れないかどうか」を分析します。これらの指標は銀行員が融資するか否かを判断する際に、特に重要視する指標です。自己資本比率と流動比率の計算式は以下の通りです。

ポイント

  • 自己資本比率=自己資本÷総資産
  • 流動比率=流動資産÷流動負債

自己資本比率は30%、流動比率は120%を最低限確保できるように心がけてください。これらの指標が低いと、会社が潰れるリスクが高いという判断がされてしまいます。つまり、投資・融資をしても、そのお金を回収できないリスクが高いと考え、投資や融資には消極的になります。

効率性が分かる指標:ROA・ROE

効率性の財務分析では、自己資本(株主の投資したお金)を有効活用できているか等の観点から、分析を行います。一言でまとめると、「事業を効率良く運営できているか」を判断できる指標です。代表的な指標であるROA(Return on Assets)・ROE(Return on Equity)の計算方法は以下の通りです。

ポイント

  • ROA=当期純利益÷総資産
  • ROE=当期純利益÷自己資本

ROAは資産を使っていかに効率よく利益を稼げているか、ROEは自己資本を使っていかに効率よく利益を稼げているかを表す指標です。業種にもよりますが、ROAは5%、ROEは10%を確保できるよう、心がけてください。これらの指標が水準を下回ると、経営者の経営力不足というレッテルが張られます。

成長性:売上高成長率・営業利益成長率

成長性の財務分析では、投資家の重視する売上高や営業利益の成長度合いを分析します。成長期の会社はこれらの指標が特に重要視されます。売上高成長率と営業利益成長率の計算方法は以下の通りです。

ポイント

  • 売上高成長率=(当期売上高ー前期売上高)÷前期売上高
  • 営業利益成長率*=(当期営業利益ー前期営業利益)÷前期売上高

上記のように当期・前期の比較を行うことも重要ですし、CAGRを用いて、3~5年間の推移を分析することも重要です。投資家(VC・エンジェル投資家等)は、会社の成長を見越して、成長しきる前に投資を行うことが多いので、これらの指標が高い会社に投資を行うことが多いです。当然、この指標だけで投資を判断するわけではありませんが。

以上で、今回の説明を終わりとさせていただきます。

 

  • この記事を書いた人

Orange

コンサルティングファームや銀行で勤務した経験があり、戦略やファイナンス領域にに強みを持つ。大企業の新規事業立ち上げ、ベンチャー企業のIPO等、様々な状況下での事業計画策定、PMIにおける組織再編、予算編成・業績管理の高度化・効率化などの実績をもつ。

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